聖花学園~花よ咲き誇れ~

 腰に回されているもう片方の腕の感触も、今更ながら伝わってくる。


 よく考えてみれば、体だって密着しているんだ。



 男の人に抱き締められてる。


 その事実に、わたしの心音は治まるどころかどんどん早まっていく。




「あ……」


 この状況、何とかしないと。

 じゃないと、このままどうなってしまうのか分からない……。


 わたしは、ちょっと和子先輩が可哀想かもしれないけど、一番確実そうな逃げ道を選んだ。


「あの、震え止まってますけど、高いのもう大丈夫なんですか?」