「それだと今から乗らなきゃ間に合わないわね」


「じゃあ、僕が最初に……乗る」

 いつの間にか近くに来ていた和子先輩が、わたしの腕に手を回してきて言った。



「ちょっとまて和! 最初に言ったのは俺だぜ!? 俺が最初だろ!?」

 今度は反対側の腕に優姫先輩が手を回してきた。




「あの、ちょっと待って……」


 わたしが口を挟もうとしても、先輩方は止まらない。


 それどころか……。


「ここは穏便にじゃんけんで……」

「年功序列で良いんじゃないかい?」

 他の二人まで参戦してくる。