聖花学園~花よ咲き誇れ~

 皆動けないでいる中で唯一動ける流依は、デジカメを持った右手を頭上に上げ、次の瞬間思い切り地面に叩きつけた。

 ガシャァッ!!

 流依の行動とその音に驚いたわたしは、一瞬頭の中が真っ白になって、そのあとこう思った。


 5万9千えーーーーーーん!!


 脳裏には、以前電気屋さんで見た同機種のデジカメの値札が浮かんでいた。



 一度真っ白になった頭は、怒りや羞恥や悲しみよりも、もったいないという気持ちの方が勝っていたようだ。

 でもそれもつかの間。
 流依の冷たい声が、わたしの思考を現実に引き戻した。