ペットボトルを口に近付け飲む仕草はなんだかキレイ。



「なにじろじろ見てんの?」



「いや、顔が綺麗だと、何をしても綺麗だな、と、思っただけ」



アタシが思ったことを口にするとヒカルは動きを止める。その翡翠色の宝石みたいな瞳が零れそうだ。と、思ってると……。



「ぶっ!」



突然吹き出して、真っ赤になって肩を震わせた。



「なんで笑ってんだよ?」



「アンタ……ホントにあれ、変な奴だよな。」



いやいや、アンタのが、変な奴だと思う。



「アンタさ、俺が嫌がらせして夜女連れてんの気にしないしさ」



「あー、アタシ孤児院にいたから、兄ちゃん達とか良く女連れ込んでたし」



アタシが言うとヒカルはやっぱり無表情で、心底興味無さそうに「フーン」と言った。