あまりに突然の告白で……、 あたしは先輩の言葉をただ聞いていることしか出来なかった。 「……あいつじゃなくて、俺を選んでよ。水谷……」 強くなった雨が、窓ガラスをたたいていた。 部屋が、お線香の優しい香りに包まれる。