Darkness † Marker 5 【彷徨う者】


「如月!?」

後ろを歩いていた啓太が、倒れ掛かってくる彼の体を慌てて支えた。

「おい、大丈夫か」

酷い顔色だ。

その声に反応するように、ギュッと裕一郎が腕に縋ってきた。

啓太には、彼が何となくこうなった原因が分かる気がする。

普通の人間だって、喧騒の中に身を置けば嫌な気分になってくるものだ。

「ごめん…啓、太…」

「いいよ、しゃべらなくて」

裕一郎の体質を知っている彼は、早くここから連れ出してやりたくて腕を肩に回すと、

「ちょっと我慢して歩いてくれよ」

声をかけて出口に向かう。


…と、その時、


「手を貸すよ」

通りすがりの見知らぬ青年が、反対側の肩を貸してくれた。

「あ、ありがとうございます。助かります」

意識が朦朧としている裕一郎を連れて、3人は地上へと出た。

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