細くて綺麗な指が、裕一郎の指輪に触れる。
スッ…
いとも簡単に外れた。
「えぇっ、外れた!?」
「うん、外れたね」
「どうなってるんだろ…」
「さぁ…」
2人は無言で考え込む。
尚人は手の平に載せたそれを、じっと見つめていたが、
「裕一郎くん、これ自分で嵌めてみて」
言って彼に渡した。
「あ、はい」
受け取ると、裕一郎は再び嵌めてみる。
それから外そうと引っ張った。
「…あれ、取れない…」
ぐりぐりと回してみるが、しっかりと嵌まっている。
「津久見さん」
言われて尚人は裕一郎の手を取ると、指輪に手を掛けた。
スッ…やはり、普通に外れる。
「の…呪い…何だか意図的に意地悪されてるような気がするのは、気のせいですか?」
「そんな事はしないと思うけど」
(…けど、少しは心当たりあるって事かな)
引っかかる言葉のニュアンスに、どうしようもなく作り手の悪意を感じてしまう裕一郎だった。
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