Darkness † Marker 5 【彷徨う者】


それは裕一郎のいる方に向かって進んでくる。

段々と音が近づいてくる。



ざりっざりっ…。



「!!」


夢で見た手と同じものが、ひゅるりと足首に伸びてくる。

冷たい空気が体に纏わりつく。

裕一郎は動けなかった。

助けを呼びたくても、声が出ない。

立ったまま金縛りにあっているようだった。



どこ…
私の…は…
さが…て…
さが…て…



「!!」


ぐっ…黒い手が裕一郎の足首を掴んだ。



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