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「柑橘系の…匂い?」
啓太を車で駅まで送った後、家に帰って来るなり話し出した裕一郎の言葉に、河村は首を傾げた。
「駅のホームで匂ったものと同じ香りが、この式蝶からもするんだ」
手の平に乗せた式蝶を、裕一郎はじっと見つめる。
(どちらかと言うと現場にいたからか俺は《死臭》を感じるんだが…)
同じ式からこうも感じとる違いに差があるのかと、河村は密かに唸る。
それとも、それらのものそれぞれに式が接触したか、だ。
「…で。その式からする匂いが何だって言うんだ」
「分からないんだけど、凄く気になって…匂いの正体を知りたいっていうか…」
自分自身でも戸惑っている、そんな感じだった。
「ふぅん。そんなに気になるんだったら、明日一緒に駅に行ってみるか?」
河村の提案に、裕一郎の顔がパッと輝く。
「本当に!?」
「あぁ。俺も式蝶の行動に、少し気になることがあるしな」
言って、彼はタバコに火をつけた。
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「柑橘系の…匂い?」
啓太を車で駅まで送った後、家に帰って来るなり話し出した裕一郎の言葉に、河村は首を傾げた。
「駅のホームで匂ったものと同じ香りが、この式蝶からもするんだ」
手の平に乗せた式蝶を、裕一郎はじっと見つめる。
(どちらかと言うと現場にいたからか俺は《死臭》を感じるんだが…)
同じ式からこうも感じとる違いに差があるのかと、河村は密かに唸る。
それとも、それらのものそれぞれに式が接触したか、だ。
「…で。その式からする匂いが何だって言うんだ」
「分からないんだけど、凄く気になって…匂いの正体を知りたいっていうか…」
自分自身でも戸惑っている、そんな感じだった。
「ふぅん。そんなに気になるんだったら、明日一緒に駅に行ってみるか?」
河村の提案に、裕一郎の顔がパッと輝く。
「本当に!?」
「あぁ。俺も式蝶の行動に、少し気になることがあるしな」
言って、彼はタバコに火をつけた。
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