☆
「……」
目を覚ますと、そこは自分の部屋だった。
「お、裕…気がついたか」
ずっと傍らについていてくれたのだろうか、久司が顔を覗き込んできた。
「あれ…オレ、学校に向かってたんじゃなかったっけ」
体を起こそうとすると、胃の辺りがまだ少しムカムカして顔を顰める。
「あー、寝てろ。その分だと相当酷く戻したんだろ」
「…ごめん、覚えてない」
裕一郎は罪の意識を感じた顔で、目を逸らした。
いつもそうなのだが、具合が悪くなると殆ど何も覚えていない。
「吉山くんが連絡くれたんだよ。お前が駅で倒れたって」
「啓太が…あっ、啓太はどうしたんだ。一緒だったはずだけど」
「俺が学校まで送っていったから、心配するな」
「ありがとう…」
それを聞いて、裕一郎はホッと胸を撫で下ろす。
「1つ手前の駅で人身事故があったんだってな。それでその場に急激に溢れた負の感情喰って倒れたんだろ」
「…」
「ま、こういう場合は仕方ないけどな。で、どうだ気分は?」
「うん、大丈夫」
「もう昼過ぎてるんだが、何か食べるか?」
「ううん、今はいい。それより久司、仕事溜まってるんだろ。オレは大丈夫だから、事務所に戻ってよ」
裕一郎は事務所の事が気になるのか、ドアの向こうを気にする素振りを見せる。
「あー、お前は鬼だな。こんな状況でも俺に仕事しろってか」
「だって…」
「こんな時くらい、俺に親らしい事の1つでもさせろよ」
河村はわしわしと裕一郎の頭を撫でた。
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「……」
目を覚ますと、そこは自分の部屋だった。
「お、裕…気がついたか」
ずっと傍らについていてくれたのだろうか、久司が顔を覗き込んできた。
「あれ…オレ、学校に向かってたんじゃなかったっけ」
体を起こそうとすると、胃の辺りがまだ少しムカムカして顔を顰める。
「あー、寝てろ。その分だと相当酷く戻したんだろ」
「…ごめん、覚えてない」
裕一郎は罪の意識を感じた顔で、目を逸らした。
いつもそうなのだが、具合が悪くなると殆ど何も覚えていない。
「吉山くんが連絡くれたんだよ。お前が駅で倒れたって」
「啓太が…あっ、啓太はどうしたんだ。一緒だったはずだけど」
「俺が学校まで送っていったから、心配するな」
「ありがとう…」
それを聞いて、裕一郎はホッと胸を撫で下ろす。
「1つ手前の駅で人身事故があったんだってな。それでその場に急激に溢れた負の感情喰って倒れたんだろ」
「…」
「ま、こういう場合は仕方ないけどな。で、どうだ気分は?」
「うん、大丈夫」
「もう昼過ぎてるんだが、何か食べるか?」
「ううん、今はいい。それより久司、仕事溜まってるんだろ。オレは大丈夫だから、事務所に戻ってよ」
裕一郎は事務所の事が気になるのか、ドアの向こうを気にする素振りを見せる。
「あー、お前は鬼だな。こんな状況でも俺に仕事しろってか」
「だって…」
「こんな時くらい、俺に親らしい事の1つでもさせろよ」
河村はわしわしと裕一郎の頭を撫でた。
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