ふわり、とすれ違いざまに、
桜の香りに混ざって、爽やかなシトラスの匂いが鼻をかすめる。
一瞬だけ、ひなたくんの綺麗な瞳が、私のほうを向いた気がした。
「……っ」
思わず足が止まって、息をするのも忘れてしまう。
だけどひなたくんは、すぐに何事もなかったように視線を前に戻すと、
そのまま女子たちに囲まれたまま、遠ざかって行ってしまった。
「私のこと、もう……忘れてるよね……?」
ポツリと、誰にも聞こえない声で呟いた言葉が、桜の風に消えていく。
住む世界が違いすぎる彼を見て、私の胸は、張り裂けそうにギュッと痛んだんだ。
桜の香りに混ざって、爽やかなシトラスの匂いが鼻をかすめる。
一瞬だけ、ひなたくんの綺麗な瞳が、私のほうを向いた気がした。
「……っ」
思わず足が止まって、息をするのも忘れてしまう。
だけどひなたくんは、すぐに何事もなかったように視線を前に戻すと、
そのまま女子たちに囲まれたまま、遠ざかって行ってしまった。
「私のこと、もう……忘れてるよね……?」
ポツリと、誰にも聞こえない声で呟いた言葉が、桜の風に消えていく。
住む世界が違いすぎる彼を見て、私の胸は、張り裂けそうにギュッと痛んだんだ。


