学校一の爽やか王子は、私にだけ【一途な独占欲】を隠さない。〜お揃いの指輪とヒミツの放課後〜

「あ……」

すっと風が吹いて、たくさんの桜が私たちの間を通り抜けていく。
女の子たちに囲まれて歩くその男の子が、ふと、こちらを振り返った。

茶髪がかった、ふんわりとした綺麗な髪。
モデルみたいに高くてスラッとした身長。

誰にでも優しそうに、はにかむように微笑むその顔は、
学校中の女子が、一瞬で恋に落ちてしまうような『王子様』そのもので――。

(ひなた、くん……?)

面影は、あった。
でも、私の知っている、いつも泣いてばかりだった小さなひなたくんじゃない。

そこにいたのは、誰もが振り返る、完璧に大人びた爆イケな男の子だった。