学園一の完璧王子は、私にだけ【冷徹な本性】を隠さない。

「先、輩……っ?」
 逃げようとしたけれど、先輩が私の背後の長机に両手を強くついて、顔をぐっと近づけてくる。
 綺麗な黒髪から、あの爽やかなシトラスの香りがして、私の心臓はうるさいくらいに跳ね上がった。
 
「……もう無理。これ以上、余裕ぶるのなんて限界」
 先輩の声は小さく掠れていて、耳元に直接触れる吐息が熱い。
「最初はただの口封じのつもりだった。お前が俺の裏の顔をバラさないように、近くに置いて監視してただけなのに……」