学園一の完璧王子は、私にだけ【冷徹な本性】を隠さない。

「先輩……? どうしたんですか……?」
 いつもみたいに「からかっただけ」って言ってくれない先輩が怖くて、私は声が震えた。
 蓮先輩は私の顔のすぐ横の壁に手を突くと、完全に私を閉じ込めるように体を近づけてきた。
 あの爽やかなシトラスの香りが、暗闇のなかでいつもより濃く漂って、頭がどうにかなりそうになる。