学園一の完璧王子は、私にだけ【冷徹な本性】を隠さない。

 ドクドクと、先輩の少し速い拍動が、背中越しにハッキリと伝わってくる。
「せ、先輩……っ、ありがとうございます。もう大丈夫ですので、離して……っ」
 暗闇をいいことに、顔が火を噴きそうなくらい赤くなっているのが自分でも分かった。
 慌てて離れようとしたけれど、先輩は私を抱きしめたまま、逃がさないように腕の力をぎゅっと強めた。