【不定期更新】無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。

そうだった、昨日は仕事後に煌也くんの部屋でコミュニケーション勉強会をしたんだった。

煌也くんの教育系を引き受けてから数ヶ月。

互いに仕事もあるので勉強会は数週間に一度のペース。

いつも勉強会に使わせて貰っているリビングとは違うが、部屋の雰囲気や状況でここが煌也くんのマンションの寝室だと理解する。

「ごめん、私寝ちゃってた?」

「いえ、僕が仕事後に時間を使わせてしまったせいです。申し訳ありません」

煌也くんはまず根本の性格が真面目なので、こういった予期せぬ場面では大学の元同期から学んだというコミュニケーション術を発揮出来ない。

私としては普段からこのままの煌也くんで良くないか?と思うのだが、教育係を始める前に確認したところ、煌也くん的には「今のままの融通の効かない性格では経営者として行き詰まる時が来る。同期を全て真似る必要はなかったが、学べる所もあったと思う」だそうだ。

なので、最終的に煌也くんに合う範囲で学んだことを活かしながら社交性を上げるという目標になった。

つまりバランスを取るということだ。

「藤香さん、朝食を用意しましたが食べますか?」

「え、ありがとう! 頂いてもい…」

煌也くんの言葉に甘えようとして、私は大事なことに気づいた。