【不定期更新】無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。

どれだけ外が暖かい日差しでも、心地良い風が吹いていても、早起きは好きじゃない。

起きた後に向かう場所は会社だし。

そんな微睡(まどろ)みの中で自分を甘やかすように目覚めを避けてしまう。


「……さん。藤香さん」


誰かが私の名前を呼んでいる。

まだ寝させてと心の中で抗議した瞬間、名前を呼ばれているのが夢ではなく現実だと理解して飛び起きる。

目の前にはすでに身支度を完璧に終えている見目麗しい青年。

……と、思いきや右側の前髪が少しだけピョコっと跳ねている。

「煌也くん! なんでここにっ!?」

そう言うと同時に、ここが自分の部屋ではないことを理解する。