恐怖探偵団と死神運動会

「みんなお疲れ様〜。一時にここにまた集まってね〜。じゃあ、一旦解散!」

みずきがそう言うと、麗奈以外の三組の生徒はみんなお弁当を作って待っている親の元へと走っていく。残された麗奈は賑やかな運動場を見つめ、ため息を吐いた。

(おにぎりを食べてここにいるしかないわね……)

美奈子に「運動会に参加する」と伝えたら両親に報告されるため、麗奈は自分でおにぎりを握ってきた。不恰好で味の保証もないものの、何も食べないというわけにはいかない。麗奈がリュックの中からおにぎりを出そうとした時だった。

「麗奈ちゃん」

計と傑がやって来る。麗奈が首を傾げていると、傑が「お弁当、一緒に食べよう」と笑いかける。計が風呂敷に入った重箱を持っていた。

「運動会を見るなんて初めてだったから、張り切っちゃったよ〜」

「私たちは学生の頃に出場した以来だからね。麗奈ちゃん、午前の部お疲れ様」

麗奈の鼻の奥がツンと痛みを覚える。目の前がぼやけていく。何故、こんなにも泣きたくなってしまうのか麗奈はわからなかった。