恐怖探偵団と死神運動会

「麗奈ちゃん。勝つことは考えなくていいよ。楽しくすればそれでいいんだ!」

「わかってるわ」

運動会は個人種目だけではない。五年生全員で行うダンスや学年別リレーもある。限られた時間の中、練習をしていかなければならない。

(初めての運動会だわ。運動は下手だけど、でもみんなと楽しみたい……!)

拳を握り締めた麗奈の体に寒気がまた走る。外を見れば、死神がこちらをジッと見つめていた。まるで、自分が狩る獲物を見定めているかのようである。

(気持ち悪い……)

麗奈の手を日向が握った。麗奈は少し驚いて彼の方を見る。日向ももちろん死神が見えているようで、少し怯えた顔をしていた。

「死神、怖いよね」

日向が声を潜めて言う。麗奈は素直に頷いた。しかし、決意は揺らがない。

「私たちの異能力で、死神からみんなを守るんでしょう?」

日向の目が見開かれた。その顔にすぐいつもの笑みが浮かぶ。

「麗奈ちゃん、変わったよね。もちろんいい意味で」