Office Battle!不満だらけの女たち

「すみません。わけわかんないこと言って。忘れてください」

そう言って退出しようとした。

「いや、大丈夫だよ」

え!?
ビックリして振り向くと、優しい笑顔の田川さんと目が合った。


「俺の友達で良ければ。
なんなら俺を紹介してもらってもいいよ。彼女募集中だし」

「だ、ダメです!」

「え?」

「あっ…」

私のアホーーーーー!!
こんな言い方、バレバレじゃんか!
嫌な汗が出るよ。

「携帯持ってる?」

でも、田川さんは気にした様子もなく、携帯を取り出した。

「あ…、ごめんなさい。カバンの中です」

「へぇ…。今時持ち歩かないんだ?」

「プライベートの携帯ですから、仕事に差し支えちゃうし」

「ふ~ん。偉いな」

田川さんはスーツの内ポケットを探った。
ああ、さり気無くフォローして褒めてくれて、そして大人の振る舞い。
もう、格好良過ぎだよ!

「じゃあ、これ。とりあえず名刺渡しておくよ。
このアドレスに後でメールくれるかな?」

「は、はい!」

慌ててトレイを沸きに挟み、両手で名刺を受け取った。

「ありがとうございます」

大切に手に持った。
そこへ。

コンコン。

「失礼します。すみません、お待たせしてしまって」

有賀さんが応接室に登場した。