一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】☆編集中です


「……はぁ……お前を見ているとこの先が思いやられるな……」

「……?なぜですか?」

突然ため息をついたギル様を不思議に見つめる。

すると、少しの沈黙の後に私を見下ろすギル様が、観念したように静かに口を開いた。

「お前に惚れる者たちがまた増える気がしてな……」

「え……?」


またって何?他の人が私に惚れる……?
こんな令嬢らしくない私を……?
そんな事ありえないと思うんだけれど……。


よく分からなくて考え込む私の顔に、不意に影が落ちた。

顔をあげると、いつの間にかギル様の顔が近くにあって、耳元に唇を寄せて囁く。


「お前の笑顔は男の格好をしていようが可愛いすぎるってことだ……いい加減自覚してくれないと、俺が困るんだが?」


ギル様は私の腰を引き寄せると、耳元で悩ましげに小さなため息を吐いた。

その息が耳にかかって、少しだけくすぐったい。


好きな人に可愛いと言われる事は、少し照れくさいけれど嬉しいことだ。

でも、今の私は『男装執事リオ』。

きっとギル様は、私が婚約者だからひいき目で見てしまっているんだ。

『恋は盲目』と、よくいうもんね……。

こういうことだったんだ!

も〜う!ひいき目すぎだよぉ〜!!
だって、私はこんなにも完璧な男の子になっているんだからっ!