隠しきれない美少女~地味子を独占したいイケメンたち!?~

「今日の放課後学習こそちゃんと勉強しようね」

「うんっ、そうだね!」

凪咲くんに微笑まれて私も笑顔で答える。

「確かに…今までちゃんと勉強したことないかもな」

柊先輩も思い出すように苦笑いをしている。

「勉強とか、めんどくせー」

「陸上はできても勉強ができないなんて、かっこ悪いよ」

笑顔で毒を吐く涼くんに癪に障ったのか、ご立腹の様子の朝陽くん。

「だまれ! おまえも結衣に負けてるだろ!」

えっ……私?!

「結衣に勝てる気はしないけど、朝日には勝ってるからね」

その言葉でさらに怒ってしまった朝陽くんは、顔を真っ赤にしている。

「りょ、涼くん! 朝陽くんがかわいそうだからやめてあげて……」

「ははっ、ちょっとやり過ぎたかな」

反省しているようには見えないけど……

「と、とにかく勉強始めましょう!」

わからないところがあったから、そこを聞いておかなくちゃ。

「柊先輩、ここの解き方がわからなくて」

「えっと、ここは……」

考え込むように黙ってしまった柊先輩。

もしかして、盛大に間違えすぎて教え方に困っているとか……!

「柊先輩、やっぱり自分で―」

そう言いかけたとき柊先輩の声が聞こえた。

「いや、まちがえないな。結衣、これは答えが間違っているみたいだ。それで俺も計算したが、やっ
ぱり結衣の計算が合ってた」

は、はぁ?

「じゃあ、この問題はあっているんですね?」

「あぁ、このまま続けてくれてかまわない。またわからないところがあったら聞いてくれ」

「はいっ、ありがとうございます!」

そういうことだったのか

だから、何回計算しても同じ答えになったんだ。

ちょっと自分に自信が持ててモチベーションアップ!

その時、誰かからの殺気を感じた。

「え…」

辺りを見回したけど誰もいない。それに、この教室にいる人が私に殺気を飛ばすことはないと思う。
みんな優しいから。

「結衣、どうしたの~?」

「ううん、何もないよ」

私の気のせいかな

「おっ、そろそろ時間だ」

柊先輩が時計をみてつぶやいた。

「よっしゃー、終わったぜ」

「疲れちゃった~。結衣、なでなでして」

なでなでって…! 

上目遣いで私にお願いする凪咲くん。

弟ができたらこんな感じなのかな?

凪咲くんの小さい頭に手を乗せてご希望通りなでなでする。

満足そうな凪咲くんに私もうれしくなった。

ふふっ、かわいいな。

そう思っているとさっきまで一言もしゃべらなかった玲さんが近づいてきて、凪咲くんを引き剥がし
た。

「玲…?」

「いてっ…もうっ、僕と結衣の時間じゃましないでよ」

凪咲くんに何か言われていたけれど、玲さんはそのままもとの椅子に座ってまた眠り始めた。

「高嶺?」

「あの玲さんが……」

「玲が動くなんて珍しいと思ったら……」

?マークを浮かべる朝陽くんに対して納得している涼くんと柊先輩。

「ど、どういうことですか」

私も朝陽くんと同じように何もわからない。

「当の本人は気づいていないなんてな」

「ですね…」

柊先輩はあきれたようにつぶやいた。

「まぁ、鈍そうだしねぇ」

に、鈍そうだなんて……さっきまでは可愛かったのに。

「何のこと話してるか知らないけど、早く帰ろうぜ」

朝陽くんはどうでもいいと言った顔をして、教室の扉を開けた。

「そ、そうだね。あっ、涼くんあとで相談したいことがあるんだけど……」

涼くんに聞くのはユニフォームについて。

お兄ちゃんには頼れなさそうだったのでしっかりしている涼くんに聞くことにした。

「うん、いいよ」

快く了承してくれた涼くんに感謝しながら教室をでた。

「涼、健闘を祈る」

「……そうでした、頑張ります」



柊先輩と涼くんはなにやら気が合うみたい。

「結衣、また明日ね」

「凪咲くんも朝陽くんも学校でね」

笑顔で見送ったけど朝陽くんはふんっと行ってしまって、凪咲くんは朝陽くんを見て遊んでいた。

ま、まぁここも仲が良いのかな?

「結衣、俺たちも行こう」

「うん。柊先輩、玲さんありがとうございました」

しっかりあいさつをして教室を出る。

しばらく歩いたところで涼くんがさっきのことを聞いてきた。

「あっ、そうそう。みんなで自分のユニフォーム着るって決めたでしょ? じ、実は私ユニフォーム
もってなくて……」

「そっか。じゃあ、学校の運動着にする?」

「そ、それはちょっと…」

みんなが自分のを着ている中私だけ運動着って言うのはちょっと。それに、目立っちゃいそうっ

「うーん。どうしようか」

私のことなのに真剣に悩んでくれて、やっぱり涼くんは優しい。

「お兄ちゃんが貸してくれるって言ってたけど、お兄ちゃんのを借りたら女の子たちに申し訳ないと
いうか……」

「確かにそうだね。竜斗さんものは借りづらいし」

じゃあ、どうしよう。

「今更みんなに断るのも申し訳ないし。どうしようっ…!」

涼くんにすがるように聞くと、顎に手を当てて「うーん」となやんでいた。

悩んでいる姿も絵になるなんてうらやましいっ……

「いっそ、新しく買ってその服をユニホームとしてきたらどう?」

「たしかに、そうしようかな」

いつもの服だとみんなにばれちゃうけど、新しくしたら誰もわからないよね。

「うんっ、そうするよ。ありがとう」

「どういたしまして。気をつけて帰るんだよ?」

なんだか涼くんがお兄ちゃんみたい。

「涼くんもね」

そう言って家に帰った。

「新しいユニホームかぁ」

何色にしようかな?

今のは水色だから、赤系とかにしたいなぁ。

「ただいまー」

「おかえりなさい」

手を洗って食卓につく。

「そうだ、お母さん。新しいユニホームの色を選んでほしくて」

「あら、新しいユニホーム買うの?」

「うん、学校で使うんだけど今のだとばれちゃうかなぁと思って」

「わかったわ、お母さんが結衣にぴったりのを選んでおくから楽しみにしていてちょうだい」

「ありがとう」