隠しきれない美少女~地味子を独占したいイケメンたち!?~

「母さん、あんなに怒ることないのにな」

「まぁ、遅くなっちゃった私たちも悪いよ」

「結衣は素直だぁ」

お兄ちゃんんは「うらやましい」というと、足を速めて行ってしまった。

今日の授業は早く始まるのかな?

すると、後ろから涼くんの声が聞こえた。

「結衣、おはよう」

「あっ、涼くん! おはよう。今日は遅いんだね」

いつも、教室に行くともう涼くんはいるから私に合うってことは少し遅い。

「朝、お父さんと言い合いになって遅くなっちゃったんだ」

お父さんと言い合いなんて…大丈夫かな?

「心配しなくて良いよ。たまにあることだから」

私が心配していることに気がついたのか、いつもの笑顔でにっこりと笑った。

「そっか…土曜日は楽しかったね! 風船も可愛かったしトランプで一回も勝てなかったのは悲しか
ったけど、ケーキがおいしかったから…。って、私しゃべりすぎだよね…!」

恥ずかしくなって下を向くと、涼くんが「ふふっ」と笑った。

「結衣は表情がコロコロ変わるね」

「そうかな?」

あまり意識したことないからわからなかった…

「そうだよ…。あっ、肩に虫付いてるよ」

「うそっ! 涼くん取って~」

虫は本当に嫌い。昔、服の中に虫が入ってきてそのときからずっとトラウマ。

半泣きになりながら涼くんに助けを求めた。

「ふふっ、うそだよ。虫なんていないから」

「えっ…」

よく見ると虫なんていなくて、周りの人からの視線が痛かった。

「からかわないでよっ」

恥ずかしさで、今、顔が真っ赤かもしれない。

「ごめんごめん。でも、本当にコロコロ変わって面白いね」

謝るという気持ちは少しもなくて、面白がっているようにしか見えない。

怒っているという意味でほっぺを膨らませてみた。

「もうっ」

「っ…!」

すると、フイッと反対側を向いてしまった。

少し顔が赤い…? 気のせいかな?

そのあと、涼くんはぎこちないように見えた。