隠しきれない美少女~地味子を独占したいイケメンたち!?~

パァン

テニスボールが地面に落ち、優勝が決まった。
客席が歓声を上げている中、私は手を小さく振りベンチに向かった。

「おつかれさま結衣、今日も大活躍だったね」

お兄ちゃんが出迎えてくれた。

「ありがとう。でも、相手が強くて焦っちゃった」

表彰式が終わり取材陣をかき分けて、更衣室に向かった。

「ふぅ、疲れたな…」

わたしは大会に出場する代わりに、取材などを受けないことを約束した。
学校で騒がれても困るし、第一目立ちたくない…

そういえば、このトロフィーどこにおこうかな? 家は、ほかのトロフィーで埋め尽くされていて、置く場所がない。

家につくと早速お風呂に入る。さっぱりした後はお母さんのおいしいごはん。

「いただきます」

今日は私の大好きなオムライス。ふわふわの卵がおいしいんだ。

「おいしい~」

思わず声が漏れると、お母さんがふっと笑った。

「今日の大会、6―0だったんでしょ? さすが私の娘だわ!」

誇らしげに言うお母さんにうれしくなった。

「ねぇ、結衣。学校ウィッグつけていくんだよね」

「うん、そうだけど…」

「つけなくてもいいと思うんだけどなぁ」

「よくないよ! これまでウィッグで登校してたのに急に外したら、すごく目立っちゃう! それに、本物を見たら全然美少女じゃないって騒がれちゃう!」

私が必死に否定すると、お母さんとお兄ちゃんは苦笑いをしていた。

「…結衣って、鏡見たことある?」

「あるよ。さっき手を洗う時も見たよ」

これでも、一応女の子だし鏡くらい毎日見ている。
急にどうしたんだろう…?

おなかいっぱい食べた後は、勉強して布団に入る。

「明日から学校か…」

学校はあまり楽しくない。放課後は部活のテニスをするから楽しいけど……
そんなことを考えながら眠りについた。