ただいまヒロイン代理中!

「ぎゃああああああっ!」

 体が前のめりに倒れ込む寸前――急に、全身がふわっと宙に浮いた。

「……ったく。気をつけろよ」

 聞き覚えのある低い声がして、おそるおそる見上げると、間近に蓮の顔があった。

 少しおどろいたような、それでいてどこか呆れたような目をしている。

「俺が助けなかったらお前、マジで危なかったぞ」

「へ……?」

 一瞬遅れて、自分の置かれている状況を把握した。

(う、嘘でしょ……⁉)

 私、蓮にお姫様抱っこされてる⁉