ただいまヒロイン代理中!

「ねー、昨日のドラマ、見たー?」

「キャハハ、ウケるー!」

 にぎやかな話し声が聞こえてきて、私はハッと目を開けた。

「ここは……、教室⁉」

 えっ? 私、さっきまで自分の部屋にいたはずだよね⁉

 まさか、よれよれの部屋着のまま、ここに来たわけじゃないよね⁉

 あわてて自分の姿を確認すると、綺麗にアイロンがかった制服を着ていた。

 ――それは、夢の中で暴走族・黒龍の幹部たちに『十六夜美月』と勘違いされていたときに来ていた制服とまったく同じもの。

 どうやら私は、あの暴走族小説の新しいページを読むたびに、十六夜美月になる夢を見てしまうらしい。

 ということは、現実世界の私は、眠っているってことになるんだよね?

 うーん。昼間に寝てばかりいると、夏休みの課題も、遊びに行くこともできなくなるし、夜眠れなくなるからなぁ……。

 次から小説を読むときは、夜寝る前だけにしておこうっと。

 それにしても、この教室……まぶしいな。

 窓に近いのもあるんだろうけど、そこかしこにカラフルな髪の男子や派手なギャルがたくさんいて、教室全体がキラキラ……どころか、ギラギラしてて目が痛い。