ただいまヒロイン代理中!

 ――ドンッ

「うわっ!」

 すれ違った人と肩がぶつかり、私はよろけた。

 その拍子に、バッグの中から何かが飛び出す。

 ――カチャン!

 えっ? 今何か落ちた……って、ガラケー!

 なんで私のバッグの中に⁉ って、そうだ。出かける前に、あわててスマホと一緒に入れたんだった!

「待って~~!」

 急いで階段を駆け下りたけど、ガラケーはものすごいスピードで転がり落ちていく。

 しかも、本体から電池蓋が外れて、階段を上ってくる人の足元に向かって落ちてしまった。

「嘘でしょ……⁉」

 どうしよう⁉ このままじゃ踏まれちゃう!

 思わずぎゅっと目をつぶった次の瞬間、