誰も気づかない、読んでくれない

⑳『目印』

文化祭の準備で教室に残っていた。帰る前に先生が言う。

「机は元の場所に戻しておいて。」

翌朝、私の机だけ廊下に出されていた。

いたずらだと思い教室へ運ぶと、友達が不思議そうに聞いた。

「なんでそこに置くの?」

「私の席だけど。」

みんなが笑う。

黒板の座席表には、

私の名前だけがなかった。