誰も気づかない、読んでくれない

⑯『靴箱』

朝、靴箱を開けると、知らない上履きが入っていた。同じ学年の色だけど、名前はどこにも書いていない。先生に届けると、「落とし物にしておくね」と受け取ってくれた。

翌朝、また同じ上履きが私の靴箱に入っていた。

気味が悪くなって油性ペンで内側に小さく印を付け、職員室へ持って行く。

放課後、靴を履き替えようとして気づいた。

私が履いていた上履きの内側にも、同じ印があった。