街灯の光がとどかない横道。ざわめく公園の木々。すれちがう大人の、闇にしずんだ顔。
ただでさえこわいものだらけなのに、そんなところで怪談なんかされたら、たえられるわけがない。
ちょっとした話でもビクッと身体をこわばらせて、涙目になってしまうイツキ。
ケイゴくんにとっては、からかいがいのある最高のおもちゃなんだろう。
ようやく、学区のさかい目にある橋が見えてきた。
となりの学区から通うイツキはこの橋を渡る。だから、いつもここで2人は別れるのだ。
「じゃあなー」
「うん。またね」
「だけどイツキ、首なし女には気をつけろよ?」
イツキの肩にポンと手を置いて、ケイゴくんは楽しそうにニヤリと笑うと、暗がりへ去っていった。
橋の下を流れる川の黒い水面が、冷たく光っている。
ここから一人きりになるのが、またたまらなくこわかった。
「何が、首なし女だよ」
強がってつぶやき、橋の上に落ちていた葉っぱをけっとばす。
どうせ作り話に決まってる。
そう思っているのに、気づけば視線はキョロキョロとまわりをうかがい、マフラーを巻いた女の人がいないか探してしまっていた。
(なんで、ぼくってこんなにこわがりなんだろう)
もう何度目かわからないため息をもらして、イツキはぽつりとつぶやいた。
「どうにかして、ビビりを治せないかなぁ……」
ただでさえこわいものだらけなのに、そんなところで怪談なんかされたら、たえられるわけがない。
ちょっとした話でもビクッと身体をこわばらせて、涙目になってしまうイツキ。
ケイゴくんにとっては、からかいがいのある最高のおもちゃなんだろう。
ようやく、学区のさかい目にある橋が見えてきた。
となりの学区から通うイツキはこの橋を渡る。だから、いつもここで2人は別れるのだ。
「じゃあなー」
「うん。またね」
「だけどイツキ、首なし女には気をつけろよ?」
イツキの肩にポンと手を置いて、ケイゴくんは楽しそうにニヤリと笑うと、暗がりへ去っていった。
橋の下を流れる川の黒い水面が、冷たく光っている。
ここから一人きりになるのが、またたまらなくこわかった。
「何が、首なし女だよ」
強がってつぶやき、橋の上に落ちていた葉っぱをけっとばす。
どうせ作り話に決まってる。
そう思っているのに、気づけば視線はキョロキョロとまわりをうかがい、マフラーを巻いた女の人がいないか探してしまっていた。
(なんで、ぼくってこんなにこわがりなんだろう)
もう何度目かわからないため息をもらして、イツキはぽつりとつぶやいた。
「どうにかして、ビビりを治せないかなぁ……」


