このクズを誰にも渡したくない

私は自分の右目を右手で押さえる。

「な、何、これ・・・・・・」

好きな人が流れてきた途端の視界内のノイズ。

脳にバグが起きたような、そんな感覚。

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

肩で息をしてしまい、必死に自分の呼吸を整える。

ガラガラガラ

「飛彩〜」

ドアを開ける音とともに理の声がした。

シャーーー

カーテンが開き、私は右手を降ろす。

「大丈夫?」

「・・・・・・うん!」

あのノイズ、脳のバグ。

言いかけたけど・・・・・・言わなかった。

言えなかった。

「「佐々木〜」」

「あ、奏斗。渚」

この二人を見ると何故かほんの少しだけ頭痛がする気がする。