このクズを誰にも渡したくない

「ふぁ・・・・・・」

朝起きる。

一応スマホを見る。

奏斗と渚はよく夜中にメールを送ってくるから。

奏斗からの新規のメールを確認していると、前日の会話に目が止まる。

奏斗:『染樹がさぁ』

飛彩:『それで?染樹どう?』

私と奏斗が会話する中で。

私と渚が、私と理が会話する中で。

時々、というか結構使われる『染樹』。

・・・・・・誰・・・・・・?

でも私は会話でその言葉を使ってる。

・・・・・・記憶が・・・・・・抜け・・・・・・いや・・・・・・そんなわけ・・・・・・。

そう現実から目を伏せたくて私はスマホをしまって学校へ支度をする。

学校へ向かう途中もそのことがチラつき落ち着かなかった。

学校につくと、理が私に近寄る。

「飛彩〜ライブのチケット当たった〜・・・・・・!」

嬉しそうに『チケット当選』と書かれたスマホ画面を見せてくる理。

「・・・・・・う、ん・・・・・・」