このクズを誰にも渡したくない

それが無性に腹立たしい。

向こうの好意に気付かない清水も腹が立つ。

少しくらい、気付けば良いのにと思うほどに。

「・・・・・・」

あれから、清水は俺とすれ違う度に憎悪に満ちた眼で睨みつける。

俺はその度に何故か・・・・・・苦しくなる。

「「っ・・・・・・!!!!!!ひっ・・・・・・!」」

その様子を見て平能と陸は息を殺して笑う。

「振られてやんのっ・・・・・・!!!」

「・・・・・・黙れ」

平能にそう言われ俺はキレそうになりながらも無視する。

「どんまいっ・・・・・・!」

まだ笑っている陸。

「おい、黙れ」

俺が背後の二人に振り向きざまにそう言うと気まずげな空気を出しながらも眼が馬鹿にしている二人。

「バァァァァカ」

陸が小さくも存在感はある声。

俺はもう振り向きもせずに歩いた。

*  *  *