その手を、もう離さない


翡翠の顔は真っ赤だった。

呼んだ本人が一番照れている。

けれど嬉しそうだった。

少し恥ずかしそうに笑いながら言う。

「呼んでみたかったの」

その一言が妙に胸に響く。

「恋人になったから」

続いた言葉に、美都は何も返せなくなった。

恋人。

改めて口にされると破壊力が違う。

昨日から何度も思い出していた言葉なのに、やっぱり慣れない。