その手を、もう離さない


「美都」

もう一回。

「……」

「美都」

わざとだった。

絶対わざと。

美都は顔を逸らす。

翡翠は楽しそうだった。

付き合う前には見られなかった反応。

可愛くて仕方ない。

「恋人なんだから」

その瞬間。

美都が停止した。

翡翠も言ってから真っ赤になる。

でも。

止まれなかった。

だって本当だ。

友達じゃない。

恋人だ。

昨日。

そうなった。