─美形ストーカーの狂愛─歪んだ愛が迫り来る。


ちーちゃんとの会話を思い出しぼんやりとしていると、先生の声が響きわたる。



「今日も黒木は欠席なー」



先生のそんな声に、私はチラリと黒木くんの席を見る。


いつも空席のその席は、黒木 愁(くろきしゅう)って人の席。



ちなみに私は、会ったことも、見たこともない。


だけれど、噂がすごすぎて黒木くんのことを耳にすることはよくある。




極道一家の息子だとか

誰に対しても容赦がなくて恐ろしい人だとか

目が合ったら殺されるとか




私は会ったことも見たこともないからそんな噂に興味も無いけどね。


だって、そんなやばい人が学校に来たとしても、私とはいろいろと違いすぎて関わることなんてありえないもん。




そんな事をぼんやり考えていると眠くなった私は、机につっぷして夢の世界へ旅立つ。



その日の授業中、寝てしまった私は先生に雑用を頼まれることになった。



こんなことなら、眠らなければよかったなんて

眠ってしまったことをすごく後悔した。



「桃瀬(モモセ)ー!放課後これ資料室まで運んでから帰ってな」



桃瀬は私の苗字。
寝てしまった私が悪いけど、最悪。



「はぁい……」



そんなこんなで、あっというまに放課後になると


「どんまい!がんばって!」


と笑うちーちゃんに手を振り



一人寂しく資料室に向かうと、荷物をさっさと置き資料室の鍵を閉める。



はぁ、早く帰りたかったのになぁ~



そんなことを考えながら、職員室に鍵を返して学校を出た。