教室へ戻る。 席に着く。 そこで初めて気付いた。 翡翠の席が空いている。 朝はいたはずだ。 「橘さん大丈夫かな」 女子の声が聞こえた。 美都の耳が反応する。 「弟くん発作出たんだって」 「えっ」 「保健室から連絡きて迎えに行ったらしいよ」 発作。 その言葉に。 美都はふと以前の会話を思い出した。 『緋色、喘息持ちなんだ』 翡翠の声が蘇る。