三人で朝ご飯を食べる。
緋色がずっと喋っている。
学校の話。
友達の話。
ゲームの話。
くだらない内容ばかりだった。
でも不思議と嫌じゃない。
「神城さん」
「何」
「今日暇?」
「何その聞き方」
「遊ぼうよ」
即答だった。
翡翠が笑う。
「いきなり誘わないの」
「だって暇そう」
「失礼だな」
美都が言うと二人とも笑った。
その瞬間だった。
美都は気付く。
自分も少し笑っていたことに。
本当に少しだけ。
でも確かに。
そしてそのことに自分が一番驚いた。
こんな風に笑ったのはいつ以来だろう。
思い出せない。
ただ一つだけ分かる。
昨日あの公園で一人のままだったらきっと今も笑えていなかった。
その理由を考えた時。
頭に浮かんだのは。
橘翡翠だった。



