君だけが俺の居場所だった


二人で歩く。

少し前なら考えられなかった。

誰かと一緒に帰るなんて。

面倒なだけだったから。

「そういえば」

翡翠が口を開く。

「神城くん」

「何」

「友達いる?」

美都は立ち止まりそうになった。

「失礼だな」

「だって見たことない」

「いる」

「誰」

「……」

返事に詰まる。

翡翠は吹き出した。

「いないんだ」

「うるさい」