「は?」
思わず聞き返す。
翡翠は真剣だった。
「一人嫌なんでしょ」
「違う」
即答だった。
でも声に力がない。
翡翠は知っている。
本当は違わないことを。
「違わないよ」
優しく言った。
責めるわけでもなく否定するわけでもなく。
ただ当たり前みたいに。
「神城くん」
「……」
「おいで」
その言葉にの胸が大きく揺れた。
翡翠は手を差し出した。
雨に濡れた手だった。
美都は見つめる。
行くべきじゃない。
迷惑だし断るべきだ。
頭では分かっている。
なのに身体が動かなかった。
「……子供じゃない」
やっと出た言葉はそれだった。
翡翠が少し笑う。
「知ってる」
「一人でも平気だ」
「嘘」
即答だった。
言い返せない。



