翡翠は美都の前まで歩く。 「熱あったら休むんだよ」 「子供じゃない」 「病人」 「病人じゃない」 「三十八度七分」 逃げ場がない。 美都は眉をひそめた。 翡翠は少し笑う。 「ちゃんと寝ること」 「……」 「ちゃんと水飲むこと」 「……」 「ちゃんと薬飲むこと」 「母親か」 ぼそりと呟く。 翡翠は吹き出した。