君だけが俺の居場所だった


「じゃあ私帰るね」

翡翠が立ち上がる。

外を見ると雨は少し弱くなっていた。

時間も遅い。

緋色も待っているはずだ。

美都はソファから視線だけ向けた。

「……そうか」

短い返事。

いつも通りの声。

なのに。

なぜか胸の奥が少しだけ重かった。