君だけが俺の居場所だった


昼休み美都はいつもの踊り場にいた。

壁にもたれて外を見る。

しばらくして足音が聞こえた。

自然と視線が向くと翡翠だった。

今日も来た。

それだけなのに少しだけ安心する。

「お待たせ」

「別に待ってない」

いつものやり取りだった。

翡翠は笑う。

最近はもう否定しても信じてくれない。

二人で話しているとスマホが震えた。

翡翠が画面を見る。

「あ」

表情が変わった。

少し焦った顔。

美都は無意識に見ていた。

「どうした」

「緋色」

即答だった。

「学校で少し発作出たみたい」

美都の眉が動く。

「大丈夫なのか」

「大丈夫みたいだけど」

そう言いながらも心配そうだった。

翡翠は立ち上がる。

「ごめんね」

「……」

「ちょっと電話してくる」