翌日の昼休みも美都はいつもの踊り場へ向かった。
今日は翡翠が先にいた。
窓際に座っている。
美都を見るなり手を振った。
「神城くん」
その顔を見た瞬間昨日の妙なもやもやが少しだけ消える。
自分でも意味が分からなかった。
「今日は委員会ないのか」
ぽつりと聞く。
翡翠は少し驚いた顔をした。
「ないよ」
「そうか」
それだけだった。
でも翡翠はなぜか嬉しそうだった。
「ねぇ」
「何」
「昨日のこと気にしてる?」
「何が」
「委員会の子」
即答だった。
美都は眉をひそめる。
「別に」
「ふーん」
翡翠はにやにやしている。
面倒だった。
本当に。
「なんで笑う」
「別に」
今度は翡翠が言った。
それが少しだけ腹が立った。



