美都が目を覚ました時。 部屋は薄暗かった。 カーテンの隙間から見える空はすっかり暗い。 どれくらい寝ていたのか分からない。 身体はまだ重い。 でも。 さっきより少しだけ楽だった。 ぼんやりと視線を動かす。 その時だった。 人影が見えた。 キッチンの方。 誰かがいる。 一瞬だけ胸が揺れた。 ――母さん。 そんなはずないのに。 本当に一瞬だけそう思った。 でも次の瞬間には現実へ引き戻される。 そこにいたのは。 翡翠だった。