「神城くん」 翡翠が呼ぶ。 「何」 「寝ていいよ」 その言葉に。 美都は少しだけ目を細めた。 「帰らないのか」 「寝るまでいる」 「なんで」 「心配だから」 またそれだ。 今日だけで何回聞いただろう。 でも。 なぜか嫌じゃなかった。 「大丈夫なのに」 ぽつりと呟く。 翡翠は首を振った。 「大丈夫じゃないよ」 優しい声だった。