しばらく他愛もない話をする。 でも。 どこか落ち着かない。 お互いに。 昨夜があったから。 沈黙が落ちる。 風が吹く。 翡翠の髪が揺れる。 そして。 翡翠がぽつりと言った。 「神城くん」 「何」 返事をする。 でも。 翡翠はすぐに続けない。 少しだけ迷っていた。 視線を落とす。 指先を握る。 緊張している。 美都は気付いていた。 だから。 黙って待った。