君だけが俺の居場所だった


「眠るまでいるよ」

翡翠の声。

優しかった。

電話の向こう。

きっと自分と同じようにベッドにいる。

そう思うだけで。

少し安心する。

美都は目を閉じた。

雨音は相変わらず大きい。

でも。

さっきほど怖くなかった。

「ひすい」

小さく呼ぶ。

「ん?」

すぐ返事が返ってくる。

待っていてくれる。

そのことが嬉しい。

「……何してる」

翡翠が笑った。

「何って」

少し考える。

「神城くんと電話」

思わず耳が熱くなる。

当たり前の答えなのに。

妙に破壊力があった。