君だけが俺の居場所だった


美都は目を閉じた。

雨音は消えない。

風も強いまま。

でも。

怖くなかった。

電話の向こうに。

翡翠がいる。

それだけで。

呼吸が少し楽になる。

「……切るな」

思わず零れた言葉。

子供みたいな言葉。

でも。

翡翠は笑わなかった。

ただ。

少しだけ嬉しそうに笑って。

「うん」

と答えた。

「眠るまでいるよ」

その言葉に。

神城美都は。

初めて安心したように目を閉じた。