翡翠が顔を上げる。 美都は耳を赤くしていた。 「嫌じゃない」 心臓が止まりそうになる。 翡翠は何も言えない。 雨音が大きく聞こえる。 その代わり。 繋いだ手を少しだけ握り返した。 美都の肩が僅かに揺れた。 帰宅後。 翡翠はベッドへ倒れ込む。 顔が熱い。 嫌じゃない。 何度も思い出す。 そして。 繋いだ手。 握り返した時。 美都が少しだけ嬉しそうだった顔。 胸が苦しい。